今から400年以上前の事。安東家の家臣だった与次郎は主に置き去りにされ酒浸り。佐竹義宜公の側室・岩瀬姫は遠い北国に連れてこられて大不満。おかげで二人は大喧嘩を起こすが、義宜公の家臣・渋江政光から新しい国造りの壮大な構想を聞き、力を合わせるようになる。
久保田城完成祝いの余興に早駆け競争が行われ、与次郎の走りっぷりを見た義宜公の命令で、江戸と秋田を結ぶ特別な飛脚集団「狐組」が作られる。秋田の繁栄のために重大な情報を最速で運ぶのが仕事だ。しかし少しでも機密が漏れたら命はない。与次郎は妹のように大切に想うカエデを救う為に狐組に入り、人としての生き方を捨てる。与次郎の行く末を心配するカエデ。争いのない太平の世を目指す政光。愛する義宜公と離ればなれに暮らす岩瀬姫。・・・そこに江戸から不穏な影が・・・。
与次郎は秋田藩の運命と岩瀬姫の愛を飛脚箱に背負い、自分の命を懸けて走り出した!