制作にあたって

自殺率ワースト1の秋田県では、民官学が一体となった自殺防止の取り組み「秋田ふきのとう県民運動」が2010年3月にスタートしました。 秋田県は自殺者数も多いですが、逆にその防止運動は全国の最先端をいき、その取り組みは「秋田モデル」と呼ばれています。 それが功を奏し、自殺者数も減少傾向を見せていますが、それが大きな変化に至っていないのは、60代、70代の高齢者の自殺が「根雪のように溶けない」からだと言われています。

ふきのとう運動のみなさんは高齢者の自殺防止の取り組みを演劇を通して行い、「秋田の風土を変えるような取り組みにしたい」と、わらび座に制作・上演を依頼。 秋田県の担当課は健康福祉部健康推進課 調整・自殺対策班。 数年がかりの巡回公演で、全県を網羅する計画です。

この事業を「生き生きシアター」と名づけました。 「生き生きしていること」と「長生き」を重ねています。 高齢者のみなさんが多くの人たちと一緒に舞台を見て泣いたり笑ったりしながら、公演を見終わったあと、家族で「面白かったね!」と会話が弾むような時間と空間を、毎年1回創り出し、夏の七夕のような、冬の楽しみとなることを願っています。